すべてを愛して




「おーい、人の顔ばっか見てないで何か喋れよ」


私の前で手をひらひらとさせ


「志田?」


もう一度、私の名前を呼んだ。




「っあ…な、何でしょうか?」


「初めて声聞いた」


あのー、質問に答えてくれてないような…



「いや、2組は移動のはずなのに何か電気ついてんな~って思って、覗いてみた」


「はぁ…」


「そしたら床に這ってる奴いて、びびったから声かけたわけよ」



それが、私だったわけね
< 8 / 23 >

この作品をシェア

pagetop