絶対裏校則
あの日、試験も受けずに合格した俺たちは卒業間近を迎えていた。

そんなある日の放課後の帰り道、翼は何か考え事をしていた。

いつもなら騒がしい翼だが、今日は黙り込んで何も話さない。

そう思っていたら翼がポツリと言った。

「なあ…慶…」

「ん?」

翼は何か言いたげな顔で…でもそれを言おうか迷っているのか、下を向いている。

「慶…俺…」

「どした?」

「うん…」と言ったまま話さない翼に俺は優しく言った。

「翼?お前今日変だぞ?言いにくいんなら無理に言わなくていいからな?」

「うん…ごめん…」

弱々しく言う翼が可愛くて頭をポンッと叩いた。

それを翼は不思議そうに見上げた。

やっべぇ…こいつ可愛い過ぎ!抱きしめてぇー…笑


そう思いながら沈黙と共に家までの道のりを歩いた。
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