絶対裏校則
二人は何か言いたげだったがお互い顔を合わせ、納得したように黙って自分の席に着いた。

「はぁ…」

何度ため息をついただろう…それすらも分からないくらい朝からため息をつきっぱなしだ。

「翼、そんなカリカリすんなよ?」

「分かってるよ」

俺の言葉にそう素っ気なく返すと俺から目をそらした。
これがどうゆう意味なのかは後になって分かった…

「はあ…」と再びため息を着き、自分の席に戻った。

しばらくしてガラガラッと教室のドアがゆっくり開いた。

生徒会長のお出ましだ。

その瞬間、翼と俺を除けたクラスの奴らが一斉に起立した。

クラス委員が「起立、礼」をするとあれほど騒がしかったやつらも頭を下げ、「おはようございます」と言う。

当然、俺達二人はシカトだ。
試験も受けずに合格にはなったものの、何の説明もなしに帰らされた。
それを今更とやかく言うような事ではないが何か気にくわない。

そんな俺達の態度を見た生徒会長こと、北条麗華がギラッと睨みつけ、俺の方に歩み寄る。

バンッ!!

机に両手を勢いよく置き、俺の顔を覗き込む。

「何?」

俺も負けじと麗華を睨みつける。

「まあwなんて素敵な瞳なのかしら♪浅倉慶様、おはようございますw」

そう言うと麗華はニコッとし、そのまま教卓に戻って行った。

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