絶対裏校則
「何だよこれ…」

ホームルームの後、俺と翼は涼子から渡された“裏校則リスト”やらを廊下で見ていた。

「俺と仲良くするなって…めちゃくちゃじゃねぇか!!」

そう翼が怒鳴っていると横から涼子が入ってきた。

「ちょっと!!リスト見たんなら分かってるでしょ!?慶ちゃんと仲良くしないで!!慶ちゃんもこんな男みたいな女ほっときなよ!!」

涼子はさっきのキリッとした涼子からいつもの涼子に戻っていた。

どうやら“副会長”と言う任務以外はいつもの涼子になるみたいだ。

「おい、涼子!!このリスト何だよ。どれも俺の自由だろ!!」

俺は納得いかねぇ。
こんなめちゃくちゃな校則は認めねぇ。
それに何で俺だけ?何で翼と“仲良くするな”なんだよ。
まぢ意味分かんねぇ…

「慶ちゃん、もしかしてここの噂知らないで来たの?翼、あんたも馬鹿だよね。何も知らないで慶ちゃんと同じとこ受けて」

「噂…?」

確かここって決める前翼が「変な噂がある」って言ってたような…まさか翼それ知ってて…ってんな訳ねぇよな…わざわざ自分から離れて行くような事はしねぇよな…

「もしかして三年に一回男子生徒が辞めていくって言うやつか?」

翼が言った。

「あ、それなら俺も翼から聞いた」

「何だ、知ってんじゃん。でもね、今回は違うの。前までは慶ちゃんみたいに選ばれた人が、校則にたえられなくなって辞めていってたんだけど…今回はね、翼、あんたに辞めてもらうためなの」

は…?何言ってんだこいつ…

「おい!!翼に辞めてもらうためって何だよ!?」

「そうだよ!!俺は辞める気ねぇぞ!!」

俺と翼はもう怒りを抑える事が出来なかった。
でも…このせいで翼と俺があんな事になるとは…



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