絶対裏校則
キーンコーンカーンコーン


チャイムが鳴り響く中、俺のクラスだけは騒がしい。
そんな騒ぎの原因となっているのが…


「慶、俺昨日新しいゲーム買ったんだけど学校終わったら俺ん家でやんねぇ?」

どうやら俺のようだ…苦笑

「ぁあ…わりい。今日予定入ってんだわ」

「ぇえ~まぢかよ~」

透は毎日ゲームの話をしてくる。俺は別にゲームが好きなわけじゃない。
前に、たまたま買ったゲームの話を透にした。

俺は今でも後悔している。


こいつに話しかけた事を…笑

「慶ちゃん、慶ちゃん、今日優菜とデートして♪」

「今日は無理。また今度な」

そう素っ気なく言う俺に対して優奈は「ぇえ~」と言ってほっぺたを膨らませた。

「ちょっと!!あんた何自分だけ慶ちゃんを独り占めしようとしてんの!?あ、ねぇねぇ慶ちゃん、ここ分からないんだけど教えてくれない?」

そう言って涼子が数学の問題集を見せた。

「ぁあ。これはここをこうして…って、お前ちゃんと見てんのか!?」

「えっ?ちゃんと慶ちゃん見てるよ?」

ケロッと言うこいつに俺は呆れて返した。

「あのなあ…優奈、俺は問題集を見てんのかって聞いてんだ」

「あ、問題集ね!ごめんごめ―ん、慶ちゃんの顔があまりにも素敵だからつい見とれちゃったw」

「はぁ…」

こんなのが毎日続いていると、流石の俺もため息を付きたくなる。


そんな時、バッ―ン!!と勢いよく教室のドアが開かれた。

そこには翼が息を荒げながら立っていた。

その途端俺の周りに集まっている奴等が全員ドアの方を見、一気に静けさが増した。中には何故か睨み付ける女も居た。


< 5 / 58 >

この作品をシェア

pagetop