絶対裏校則
「おう。翼」

重い空気の中、沈黙を破ったのは俺だ。

「おう。ぢゃねぇ―よ!!てめぇ何で起こさねぇんだよ!!危うく遅刻するとこだったぞ!!」

そう言いながらズカズカっと俺の方に近付く。

「はは。そりゃご苦労様(笑)」

俺は翼の怒りを笑って返した。

「なっ…慶…てめぇ…この大親友翼様に向かって…」

「だってお前俺がいくら起こしても起きねぇもん」

その言葉と同時に周りの女子が“クスクス”と笑った

「んだよてめぇら!!」

「「…………っ!!」」

翼の怒鳴り声にビビったのか、さっき笑った女子は何も言い返す事無く黙り込んだ。

「まぁまぁ、そんなカリカリすんなって。それよりお前、いい加減早起きしろよ」

「っるせぇ!!いつ起きようが俺の勝手だろ!!」

翼は、何か気にくわないのか、そのまま席に着いた。


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