赤い林檎
「二人とも涼でいいよ!あたしも仲良くなりたいしね」
「じゃあ私も美宇って呼んで。瑠色も瑠色でいいよね?」
「…ん」
「瑠色って、なに?人見知り?」
「かなり、ね。」
そう答えた美宇も潤々も苦笑いしていた。
仕方ないじゃんね、人見知り治んないし。
そして美宇が涼…を手招きして小さい声で、
「……あのね、瑠色って美形じゃん」
と、話始めた。
……?
その光景を少し首を傾げながら見つめる。
涼もそんなに背は小さくなくて、瑠色と同じぐらいだった。
「…うん、美形。」
「実はね、女の子なんだよね。」
「………はい?」
「うん?言葉のまんまだよ」
キョトンとした表情の美宇と、目が点の涼が瑠色の目に写った。
「え…瑠色、まじ?」
「あー、うん…」
「うそ~、全然わかんない!てかなんで?」
「…なんか勘違いされる」
「じゃあ理由はないんだ?」
涼の質問にこくり、と頷く。