赤い林檎





「………ギャップ。」


うん、ギャップ。

それもかなりのもの。


「ん?あー、よく言われる~♪」


ころっとまたさっきまでの郁真に戻り、少し調子が狂う。


「…で、誰?」

「…………瑠色の親友。」

「ふーん、瑠色の親友……って女なの?」


こくりと瑠色が頷くのを確認した郁真はあり得ない、と言いたげな視線を美宇に向ける。


「あ。私、小学四年生から瑠色の親友やってまーす。」


と郁真に負けじと少し殺気を放ち、威嚇をした。

ちょ、二人ともやめなって…。


そんな光景を苦笑しながら見つめていると、瑠色のすぐ後ろのドアがガラッと開いた。





< 47 / 93 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop