赤い林檎





鏡で全身をチェックする。


瑠色が今日入学する高校は共学。

だからもちろん男の子もいるんだけど、瑠色が身なりをきちんとするのはそんな男の子のためでなく、もちろん紫音のため。


だって瑠色、男の子苦手だもん。

それに人見知りだしね~。


だから本当は共学に来るの嫌だったり。


──パタパタっ


「しおーん!どう、瑠色似合ってる?」


自分の部屋からでて、キッチンで朝食の用意をする紫音に駆け寄る。


「んー、見してみ?」

「じゃーん!」


くるり、と紫音の前で一回転してみせる。


「…瑠色、可愛すぎ♪」


ぎゅうと紫音に抱き締められえへへ、と嬉しくなり思わずニヤニヤする。


「ありがとう!朝ごはん出来た?瑠色、なんか手伝う?」

「もう作り終わったから大丈夫。」

「じゃあ、食べよっ」


テーブルにご飯を並べ、いただきますと手を合わせ食べ始める。


ん~、美味しい!

瑠色も料理出来ない訳じゃないけど、紫音はもっと上手に作るから紫音が作れるときは必ず作ってくれるんだよね。


今日の朝ごはんはフレンチトーストにハムとサラダだった。





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