赤い林檎
涼の説明はこうだった。
四神っていうのは、ここじゃ有名な四人組のことで、それも中学から地元最強らしい。
メンバーはさっきも言った四人で、それぞれに通り名がある。
東雲 郁真は朱雀(スザク)。
新堂 大和は玄武(ゲンブ)。
結城 時雨は青龍(セイリュウ)。
結城 李雨は白虎(ビャッコ)。
みんなそれぞれ、髪の色から来ているらしい。
「ふーん…やっぱ通り名とかってつけられるよね。」
「つけられるよねって、瑠色あんの?」
「瑠色も美宇もあったけど、涼はないの?」
瑠色の発言にまたまた驚いた顔の涼。
そんな変なこと言ってないのにな…
「二人とも、そんなに強かったの?」
「私より瑠色は最強だったね。金獅子って、知ってる?」
「金獅子?知ってるよ~!」
「瑠色、それ言われる。」
「……え」
「因みに私は紫蝶(シチョウ)だったなぁ」
「二人共、最強じゃん…」
驚きを通り越して、呆れた様子の涼を見て笑ったのは言うまでもない。