赤い林檎
「あ、そういえば。潤さんと瑠色たちっていつから仲良いんスか?」
「ん、あぁ俺ら三人?」
「はいっ、守谷含めた三人っス。」
何気にずっと気になってたんだよなー、俺
という大和に潤々が口を開く。
「初めて会ったのは中学二年の梅雨時だったから…六月くらいだっけ?」
──そう、あの日はどしゃ降りだった。
潤々がが神牙に入ってまだ二年目の頃の話。
神牙の特攻隊の第一部隊の部下の奴等五、六人はどしゃ降りのなか、繁華街の裏通りを歩いてた。
中学一年だった瑠色と美宇もその頃はピークに荒れてて、不良が喧嘩してれば止めるために喧嘩。売られたら喧嘩。
と、毎日のように喧嘩をしまくっていた。
「……つっても、生意気に制裁だとか言って、喧嘩売られた時とか不良が下手に暴れてる時しかしなかったけど。」
と、瑠色が長々と昔の話を語ると、大和も郁真も少しびっくりした顔をしていた。
なんか、瑠色は無口ってキャラが定着してる気が…。
ただの人見知りなのに。
ま、気にしてないけどねー。
「で、入隊して三年以下の俺らはその日、神牙と他の族とのヤり合いに連れていってもらえなくて、他の連中むしゃくしゃしててさ。」
「え、潤さんたちが連れていってもらえなかったんスか!?」
と明らかに驚いている大和。
まぁ確かに潤々は強いから、大和が驚くのもわかるけどね。