赤い林檎
「え…その、まさか潤さんも…?」
おそるおそる口を開く李雨に、潤々はまさか、と笑った。
「つーか、まだやり合ったことないし。そのとき瑠色しかいなかったらわかんなかったけどな」
「どーせ、瑠色<美宇ですよ。このバカップル。」
「いって!冗談だろ~?殴んなよなー」
潤々にむかついたから肩に一発かましてやった。
へっ、ざまぁみろ。
ただ、肩を擦りながらへらへら笑う潤々に余計腹が立つ。
そんな瑠色と潤々のやり取りを一部始終見ていた李雨と時雨が
…こいつ、ちゃんと喋れんだな
と、内心思ったのは言うまでもない。