赤い林檎
「ちょ、先生瑠色に触んないでよ!」
「おーおー、守谷は柚山の姉ちゃんみたいだな」
にかっと、まぁ爽やかな笑顔の林先生。
やっぱイケメンだね。
暫く歩いて(郁真と大和は走っていったから四人と先生)わいわいとはしゃぐみんなと合流した。
「お前らおっせーよー!」
「今火点けたとこだから、もうちょっとまってね~」
「おー、お前らありがとなっ」
李雨が満面の笑みで郁真と大和と肩を組んだ。
……なんだ、ちゃんと笑えるんじゃん。
友達想いな李雨を見て、少し安心。
「……あいつ、可愛いだろ?」
ふと上から聞こえた声に反応すると時雨が優しく微笑んでて、
「……ん、…いい奴」
瑠色もつられて笑顔になる。
「おぉ、瑠色の笑顔久々だなー。」
「……っ!」
きゅっと鼻を摘ままれて、吃驚した反動で思わず手がでかかった。