赤い林檎
「ん。幼馴染みの眞鍋 あっちゃん」
「紹介やのに“ちゃん”はおかしいやろ。…えーっと、俺を知ってるってことは、紫蝶の美宇ちゃん?」
「あー…(それまだ言ってないのに)…う「…は?」………ん」
は?と四人の声が一緒になった。
いや~ほんと仲良し。
「え、は?……え!?」
「守谷が紫蝶~?あの?」
「つか、なんでお前が知ってんだよ」
「悪さはしてたみたいだったけど…がっつりだな」
わかるかもしれないけど、上から順に大和、郁真、李雨、時雨。
性格でるよね、こういうのって。
「…俺は聖徳太子ちゃうわ。それに一年振りの日本語やねんからお前ら順番に喋れや。」
「爆弾落としたのお前だろーが」
「知ってる思っててんって。俺は瑠色から聞いた。」
「つか、潤さんらの話聞いたときから怪しいかったもんなー。守谷が紫蝶だったら瑠色はなんだ?」
顔に似合わず、こてんと首を傾げて瑠色を見る大和。
えーっと、
「………瑠色は、「まぁそんなんどーでもええやん」……え」
あっちゃんに遮られてしまった。
ちら、とあっちゃんを盗み見るとふるふると首を横に振っていた。
言っちゃ駄目…ってことだよね?
とりあえず頷いておこう。
「てか、俺的にはルーチャンと敦司の繋がりが意外。」
「確かにな。まぁ転校生だったからその前のとこでの知り合い、ぐらいなところだろ、瑠色?」
さすが、時雨はずばずばと当ててくる。
けど知り合いなんで軽い関係ではない。
「……親友」
「警戒心強いるぅも可愛すぎるっ!そんな可愛い子にはハグやーっ」
……なんか留学してからただでさえ多かった、あっちゃんのスキンシップが酷くなってる。