優等生な彼vs不真面目な彼
【10】気まずい朝
なんだかもやもやした気分が続いてる朝
玄関を出ていつも通り通学路を歩く
ホントに、こんなに気分が晴れない朝は初めてかもしれない・・・
はぁ、ってため息をついて曲がり角を曲がった
和「あ、委員長」
『おはよう』なんていいながら笑う新田君に、言葉を失った
彼の首元にはあたしが昨日落とした黄色いマフラーがきちんと巻かれていて
何で新田君がここにいるのかが一瞬で分かった
「・・・おはよう」
和「ぅわ、今日もふて腐れてんねー(笑)」
「なんでいるのよ」
和「委員長と一緒に行こうと思って」
「・・・・・・」
和「・・・嫌そうな顔すんなや(笑)」
昨日みたいに横に並んで歩く彼
・・・なんでそんなに普通にしてられるの?
昨日のこと、全部分かってるんじゃないの・・・?