優等生な彼vs不真面目な彼




「・・・昨日、のこと・・・怒ってるんじゃないの?」

和「んー?昨日?」

「・・・マフラー、ちゃんと返さなかったこと」

和「・・・あー、別に。怒ってねぇよ?」

「じゃ、なんで・・・」

和「委員長に元気チャージしようと思って(笑)」

「チャージ・・・?」


んふふ、っていつもみたいに笑う新田君




和「・・・やっぱり、元気ないじゃん。うりゃっ!!」


男の子の手で、あたしの頭をわしゃわしゃ撫でる



「っやだ!!・・・やめてよ!!」


いつもならそんな仕草も嬉しかったかもしれない

でも、今は何でか虚しいだけ


・・・あの子に触れた手で、撫でてなんかほしくない



本気で新田君の手を振り払ったあたしに


ちょっとびっくりしたように目を丸くした




和「・・・何だよ、なんでそんなに怒ってんの。どーした?」




・・・なによ。何で『どーした?』なんて聞くの?






分かってる・・・新田君は悪くなんかない


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