優等生な彼vs不真面目な彼
翔「おはよ」
朝、下駄箱の前で翔君に会った
いつものあいさつのはずなのに
『おはよう』が特別に感じるのは何でかな?
前よりも、『カレシ』になった今のほうが
ずっと翔君を意識してる
「・・・おはよぅ」
翔「・・・なんか、照れんね(笑)」
「そ、だね(笑)」
ふふっ、て笑う翔君につられて
ふふっ、って笑うと
朝の空気がやわらかくなった気がした
2人で教室に向かう途中
周りからの視線がいつもよりキツイ
女「見て、・・・なんで翔君といるの?」
女2「二股かよ・・・そんなんだと思わなかったわ」
女「翔君、騙されてんじゃない?」
女3「ぅっわ、サイテーじゃん」
耳を澄ますと聞こえてくる悪口
・・・そりゃそうだよね
昨日の今日で『翔君と付き合ってます』なんて
周りが納得するわけない
・・・まぁ、納得してもらう必要もないんだろうけど
それでもモテモテな翔君の彼女があたしなんて
納得しない子は大勢いるはず
翔君に片想いしてる子のことを考えると
自分がしてることはやっぱりイケナイことだって思い知って
教室までの廊下が妙に長く感じて
俯きがちに歩いた