優等生な彼vs不真面目な彼



翔「おはよ」



朝、下駄箱の前で翔君に会った



いつものあいさつのはずなのに

『おはよう』が特別に感じるのは何でかな?



前よりも、『カレシ』になった今のほうが

ずっと翔君を意識してる



「・・・おはよぅ」

翔「・・・なんか、照れんね(笑)」

「そ、だね(笑)」



ふふっ、て笑う翔君につられて

ふふっ、って笑うと

朝の空気がやわらかくなった気がした




2人で教室に向かう途中

周りからの視線がいつもよりキツイ




女「見て、・・・なんで翔君といるの?」

女2「二股かよ・・・そんなんだと思わなかったわ」

女「翔君、騙されてんじゃない?」

女3「ぅっわ、サイテーじゃん」




耳を澄ますと聞こえてくる悪口




・・・そりゃそうだよね

昨日の今日で『翔君と付き合ってます』なんて

周りが納得するわけない


・・・まぁ、納得してもらう必要もないんだろうけど




それでもモテモテな翔君の彼女があたしなんて

納得しない子は大勢いるはず






翔君に片想いしてる子のことを考えると


自分がしてることはやっぱりイケナイことだって思い知って




教室までの廊下が妙に長く感じて


俯きがちに歩いた

< 34 / 47 >

この作品をシェア

pagetop