優等生な彼vs不真面目な彼
【20】悲しい“本当”
モヤモヤが胸にたまって
どうしても
翔君に言わなきゃいけない事の整理がつかない
嘘つきで弱虫の
どうしようもないあたしは
やっぱり自分のコトばっかり
『ごめんね』も上手く言えなくて
こんなんじゃ
全部がダメになっちゃう
アレもコレも…って欲張るあたしを
神様が『こらっ』て
今にも雷を落としてしまいそう
結局なんにも出来ないまま
『ぉ…、・・・よ』
ぽわんと赤に染まった教室に
新田君の
優しい声が響いて
肩が緊張で
大きく揺れた