優等生な彼vs不真面目な彼
【4】2人っきりの生徒会室
桜川君があんまり優しい顔して笑うから断りづらい空気になってきて
『ちょっとだけなら・・・』
って近くにあったソファに腰かけた
翔「コーヒー、飲める?」
「・・・・・・飲めません」
翔「・・・ふふっ、じゃあココアでいい?」
「・・・はい」
今、笑った?
まさか、あたしがコーヒー飲めないことに!?
湯気が出てる2つのカップを持った彼の口元は、やっぱりじゃっかん緩んでた
「・・・何?」
あたしの目の前にカップを置いた後も笑ってるから
つい刺々しい口調になる
翔「あ、ごめん。違くてさ?・・・かわいーなと思って」
「・・・はい?」
翔「いや、ココアって(笑)」
「・・・バカにしてる?」
翔「まさか(笑)そんなわけないでしょ、むしろ褒めてんじゃん。かわいーって」
「・・・・・・桜川君ってさ、なんかもっと紳士的なイメージあったかも」
翔「どーゆー意味??」
「照れ屋っていうか、簡単にそんなこと言わないイメージ」
翔「別に、誰にでもかわいいかわいい言ってるわけじゃないよ」
「ふーん・・・?」
翔「一ノ瀬さんとはさ、一回ゆっくり話してみたかったし」
「何それ、絶対ウソだね」
翔「ほんとだよ?じゃなきゃ、名前なんか覚えてないから」
あんまり話したことがなかった桜川君は
よく分かんない人だった