優等生な彼vs不真面目な彼
【5】優しい、優しくない
朝、家を出ると風がビュウビュウいってて、冷たくて、
秋が終わりに近づいてるのかな・・・なんて思った
頬が風でじんじん痛む
こんな事なら、家出るときにマフラーしてくれば良かった
風がなるべく当たらないよう俯いて歩く
和「・・・、あ」
聞いたことがある声に、俯いてた顔をゆっくり上げる
「・・・、新田、君」
喉が乾燥して上手く声が出ない
和「・・・なんでとぎれとぎれ(笑)おはよ、委員長」
「おはよう・・・」
当たり前みたいに横に並んで歩く彼
和「さみぃね」
「・・・そだね」
和「屋上も寒いかもなぁ」
「・・・・・・ん」
和「・・・なに、今日は何でそんな機嫌わりぃの(笑)」
あたしの顔を覗き込んだ新田君は
ちょっと呆れた目をしてた