散歩
 

彼が私の表情に気付く。


「……なに?物欲しそうな顔してる」


「しっしてない!」


ニヤニヤと私を見る。


くー恥ずかしい上に、悔しい!


「あーいい天気」


何事もなかったかのように、伸びをする彼。


そのまま目を閉じる。


すぐに聞こえてきた寝息。


相変わらず早っ。


そんな彼の無防備な姿をかわいいと思う私は、彼のことが好きでたまらないんだなと思う。

 
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