シャボン玉の遠足

銀河鉄道に乗って

赤山高校3年2組


松山江梨子


「今年は、2組かぁ」

ぼんやりと掲示板を眺めていると両方の肩をポンとたたかれた


振り返ると親友の町子が笑っている


「また、同じクラスだね~えりちゃん宜しくね。」


「こちらこそ。今年は、天空登山の年だし。町子とは、絶対同じクラスになりたかったんだ!」


「それをいうなら、わたしもだよ。教室行こっか?」



町子に促され、わたしは教室に向かって歩きだした



















あの日の夜のことは


あまり覚えていない



気が付くとわたしは携帯で町子に助けを求めていた


わたしのSOSに町子が駆けつけてくれて、たぶん一緒に連れて帰ってくれたのだろう



あの日起こった出来事を町子は今も何も聞いて来ない


ただひと言、あの日


「無事で良かった。」

って何度も言ってくれて。


その言葉のおかげで、わたしは今日まで生きてこれているんだと思う



< 79 / 108 >

この作品をシェア

pagetop