シャボン玉の遠足
類は友を呼ぶ


残念だけど、町子にはこの諺があてはまらない


わたしなんかが、友だなんて呼んでもいいのかな


彼女は、純粋で美しくわたしから見ると眩しいくらいに輝いていた


わたしはといえば、その輝きにまとわりつく虫ケラだろうか


森永雅人とは、あれから時々会ってセックスをしている



森永は、わたしに会うと喜んで食事に連れていってくれたり、欲しいものを何でも買ってくれる便利な存在だ。




最低男に最低女


これこそ


【類は友を呼ぶ】










でも、そんな自分に時々酷く怯えてしまう


どんどん自分じゃないみたいになって心が空洞化していくみたい


こわいよ。誰か助けて


一人でいると、いつも恐怖と孤独が同時に襲ってくるのでなるべく一人にならないようにみんなの輪に入っているよう心がけた


家族や友達それから恋人


偽りでも何でもそばにいてくれるなら誰でもいい




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