シャボン玉の遠足
青い屋根の家は、ただ真っ直ぐ歩けばよかったのですぐ家の前に着いた


表札に『梅川』と書いてあるここに間違いない


わたしは、インターホンを押した


ガチャ


ドアが勝手に開いた


「さぁ、入って入って。」ドアの中から声がする


その声にどこか違和感を感じつつも素直に従って中に入った


「あの~、お邪魔します・・・・」



「あらあらまあまあ、いらっしゃい」


玄関の、ど真ん中にチョコンとおばあちゃんが座っている


あれ?妹さんは・・・

「あらかわいい女の子なこと。皆さんね~奥の座敷にいますから、さっっ、どうぞ上がってね♪」


床に頭がつくほどにお辞儀をしたおばあちゃんは、ニコッと微笑む

その仕草が何だか可愛らしい


コチラもつい微笑んでしまう



「節子さん、もうやめて!!お願い」


座敷から梅川くんが顔を真っ赤にしながら走ってきた。


節子さん?なぜ、名前で呼ぶの?



「だってさぁ~、宗くんの大事なお友達だろ~、ちゃんとご挨拶しないとね~」

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