シャボン玉の遠足

竹野くんは、人をかき分けながらわたしの目の前にきた。


「狭い家だけど、ゆっくり寛いでる？今から、DVD観るよ。松さん、目悪いでしょ。前にどうぞどうぞ。」


「あ、あの・・・・」

「いいからいいから」

竹野くんは、半ば強引にわたしの手を引っ張っていく


直ぐ様、町子に助けを求めたがニヤニヤしながら手を振って送りだされてしまう


そして、町子が口パクで「が・ん・ば・っ・て」という声援までオマケにつけて。


町子、何か勘違いしてるんじゃ・・・竹野くんはね、町子の考えているような人じゃないんだよ



竹野くんは、わたしを腕を引っ張っていき、梅川くんの隣に座らせた。


「うん。完璧！じゃ、僕もっと・・・」


えっ～、わたしの隣に座るんですか？


竹野くんは、黙ってわたしの隣に腰かけた




こうして、さっき観察していた二人の間にわたしは挟まれるように座ることになったのであった。