好きになった。



「ゆ…め…? 夢だ…よ……。」



あたしの涙を拭くりっちゃんの手が温かいのも、
目の前で笑うりっちゃんの笑顔も


夢なの………?




「夢なんかじゃないよ…。
ちゃんと、美緒に触れてるじゃん。」




昔とは違う大きくて温かい手が
あたしの頬にそっと触れた。



「ふぇ…、りっちゃ…ん…。
み…お……、ずっと…ヒック。
ずっと…、りっちゃ……んに
会…いた……かっ…たよぉ…。」



泣いてるせいで上手く話せなかった。



「りっ…ちゃん、りっちゃん……。」




何度もりっちゃんの名前を呼ぶ度に

"うん"って
"ここにいるよ"って

返事をしてくれるりっちゃん。




「み…お、りっ…ちゃ……ん、






だい…す…き…だよ……。」











.
< 12 / 82 >

この作品をシェア

pagetop