好きになった。






ドキドキドキドキ……―――――――



どうしよう、どうしよう、どうしよう





心拍数が早くなり、手に入れる力が
自然と強くなる。




「次は、えーっと。 七瀬さん!」



自分の名前を呼ばれ、顔を上げる。





するとクラスのみんなが
あたしに視線を向けた。



ゔっ……………。



ずっと座ってる訳にも行かないので

席を立ち教卓に向かって歩く。




「美緒がんばって!!」」



楓ちゃんと流哉くんが
途中小声で応援してくれた。




よしっ! 気合いだあっ!



意気込んだものの気持ちとは
裏腹に声が震える。




「なっ…。な…なせ………」





うー、やっぱり無理。
泣きそう…。




でもみんなと仲良くなりたい…

頼ってばっかじゃダメ……








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