好きになった。
気付いた頃にはりっちゃんの
腕の中にすっぽり埋まっていた。
「美緒っ………」
あたしの名前を呼ぶと
ギュッと腕に力を入れて
あたしの肩に顔を埋めていた。
「りっちゃん、どうしたの?」
「美緒っ…、美緒っ……………美緒。」
「りっちゃん、苦しいよ?」
何度もあたしを呼ぶりっちゃんの声は
震えていて、消えそうだった。
でもりっちゃんの心臓の音が心地よくて、
ずっとこうして居たいと思った。
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