好きになった。





体育はバスケだった。


別に嫌いな種目じゃないけど
バスケ何かやってる余裕がなかった。



美緒が心配だし…



見るからにしてどうやら
美緒は試合をやるらしい。




それが一番だけど正直今は
体育をやる気分じゃない。




「っておい! 何で同じチームなのに
試合やんねーんだよっ!燐!」



汗をかいた流哉が近づいてくる。



「チッ……」




小さく舌打ちをしたつもりだったけど、
どうやら流哉には聞こえていたみたいだ。




「舌打ちしてる場合かよ!
お前がやってくんねーと
ボロ負けなんだよ~(泣)」




「気分じゃない…」



「頼むから~(泣)
見てみろ!あの点数!!
5分も経ってないのに12対4とか
まぢ信じらんねーよ!!
球技系は苦手なんだよ~」


目の前で泣き真似まで始まる流哉。


「俺はやらない。」


「んじゃ、俺も。」


「は…………?」






泣き真似を止めてケロッとしたかと思うと、

そのまま俺の隣にドカッと座った。







.


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