好きになった。

燐 side






「ちょっと、燐!?」



昼休み、小声で永澤に
廊下に呼ばれた。


「何?」

「体育の時のよ…。」



永澤がそういうと自然と眉間に
シワがよったのが自分でもわかった。

「当てたのが、バレー部の
鈴城 沙彩(スズキサアヤ)、高崎 綾香(タカザキアヤカ)。」


名前を教えられても、顔がわからなくて
いまいちピンとこない。


「こいつらは、利用されてるだけ。
ってことは主犯がいて、そいつが
滝川 サユっていう美人な女の子…」


そう言うと、永澤は携帯を開いて
そいつの写真を俺に見せてきた。


「中学からかなりひねくれた
性格だったみたいよ?
美緒が可愛いから嫉妬とか
気に入らないんじゃない?」

「チッ…!」

「まぁ、少なくとも理由にあんたが
少しは加わってると思うから、あんたも
しっかり美緒の側にいてあげてよ!」



「もう側にいる…」



「はいはい。」




















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