正直に好きだと言えなくて…
我ながら無理がある嘘だと
分かっていたけど…
寛人は気にしてない…っというか
信じたみたい…
「その制服…、私と同じってことは海洋?」
「あぁそうなんだ!」
「でもどうしてこんなとこにいんの?
逆方向なのに…」
「マジ!?おかしいなぁ…
ちゃんと学校に行ってたのに…」
本当に寛人なんだよね?
私のこと本当に覚えてないの?
「あのさ!」
「なに?」
あれ?
私今なにを言おうとした?
たぶん言っちゃいけないこと言おうとした…
「あっ…、そう!名前教えてよ!
私は清水明美!よろしくね」
「俺は……本田寛人」
「んじゃ私たちもう友達ね?」
「うん、ありがとう」