正直に好きだと言えなくて…
~第1章~
**********
「明美!急がないと遅刻よ!」
「分かってる!!行って来ます!」
私の名前は清水明美(しみずあけみ)
海洋高等学校の2年生
「明美、遅い」
「ごめん、寛人!」
家の前で私を待っていたのは
‘‘友達’’の本田寛人(ほんだひろと)
彼は‘‘忘れて’’いるけど、
本当は私の彼氏だった人
私はまだ好きだけど
彼は違う人と付き合っている
1つ先輩の栞(しおり)先輩―――
2人はうちの
学校の美男美女カップルで有名
「あっ!今日、
栞先輩と帰る日だから―――」
「一緒に帰れないんでしょ?
もう毎日一緒に帰りなよ」