正直に好きだと言えなくて…



「もとはと言えば
栞さんが入って来たんじゃん
俺らが仲良くしてた時に」


そうだったっけ?
ーーーほんとは
私もそう思っちゃってるのかも
しれないよね?

違う違うっち言い聞かせても
私は栞先輩を邪魔だと
思ってるのかもしれない…


「違うよ、京ちゃん!
栞先輩は邪魔したんじゃない!
真剣に寛人と向き合おうと
した人なんだから…」




「……明美」


ダメなの…
栞先輩は私じゃ無理だった
寛人の心を開いたの…

だから私は
栞先輩に感謝しなくちゃ
いけないのーーー





< 61 / 149 >

この作品をシェア

pagetop