魁桜


あたし達に顔を向けて笑顔のまま首を傾げる。



「んなとこにずっと立ってないで座りなよ?」

『……』

「…ちさ?」



あたしはどうもその“真城先生”が胡散臭くて信用出来なかった。



「稚里?」

「どーしたんだよ、怖ぇ顔して…」

「あー、もしかして警戒してる〜?俺、立春の先生やってるもんな〜」



クスクスと笑う真城先生。

……気持ち悪い笑顔。



「どーやったら警戒解いて貰えるかな〜?」

『………』

「あ、手っ取り早く言うか。」



“ふは”と息を吐くように笑った。



< 182 / 528 >

この作品をシェア

pagetop