魁桜
《……出てぇのか?》
『え、あ、はい…』
隣でクスクス笑う琴音に、バシッと肩を叩いた。
「いたっ」
《………》
『ダメ…ですかね…?』
なんか無言続いてるけど、ダメなんだろうなぁ…。
《……いい》
『ですよね。やっぱダメ………え?』
あれ?今の幻聴?“いい”って聞こえたんですけどっ!?
《お前がやりたいなら別にやればいい》
『まっ……』
マジっすか!
『あ、ありがとう暁斗!』
《…ああ》
そうとだけ言って通話を切られた。