魁桜


「あたしが言いたかったのはね…。もう少しみんなに頼ってみたら?って言いたかったの…」

『うん』

「稚里…いつも溜め込んじゃうでしょ?だから…そのうち壊れちゃうんじゃないかって…」

『うん』

「心配…だったの……」

『うん』



ありがとう。知ってるよ。分かってたよ。



『あたしを想って言ってくれてたのに…ごめん。』

「ううん!あたしが…」

『聞いて?』

「……うん」



琴音の手を握って、話した。

電話の事すべて。何もかも――…。



「そう、だったんだ…」


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