魁桜


男たちはあたしから手を離して、慌てたように喋る。

……なんだ?



「…ここは俺のシマだ。消えろ」



ビクリと肩を震え上がらせた男たちはそそくさと去って行った。

…微量だけど、殺気が感じられた。

それに“俺のシマ”って、立春のトップかな…。



「大丈夫か?」

『あ、はい!ありがとうございます…』



モデルのような顔立ち。

スラリと高い身長。

細く長い指には、ゴツゴツした指輪たち。

息を飲むくらい、かっこいい。



「?…式、遅れんぞ」

『…あっ!やばっ』



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