深夜2時~出会った君の正体~

今夜も喧嘩が終わり、いつものベンチに深く座った。

うつむきながらタバコを吸うと口内に、血の味とタバコの味が広がった。

ふと地面から顔を上げると、同い年くらいの男の人が立っていた。

「あ…、ここ座ります?」

男の人が座れるように、座っている位置を移動してゆっくりとタバコの煙を吐き出した。

「ありがとう」

外灯に照らされた笑顔は、えくぼが特徴的で一気に幼くなった可愛い笑顔だった。

そんな笑顔の持ち主は、空けたスペースにストンと腰をおろした。

深い呼吸と共に吐き出した白い煙。
隣の人に迷惑だと思い煙草を消して空を見上げた。

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