恋風〜恋ってセツナクて風が心まで冷たくしちゃうの?
聖菜先輩から
純平さんの様子は教えてもらっていたから…
寂しさは少なくて済んでいた。


でも目が覚めて一ヶ月。

私は純平さんの重荷なのかな?

どうしても会いたくないのかな?


会話が出来なくてもいい。

一瞬だけでいいから、
純平さんが見たい。


伝えたいこともあるから
手紙を書いて病室へ。


305号室
純平さんのベッドには違う人がいた。

ナースステーション…
「 あの…305号室の青葉さんは、
退院されたのですか? 」


「 305号室の方なら
ほかのところへ…
でも、これ以上は個人情報ですから…。 」



純平さん…
私に何も言ってくれないの?

私のいないところに行きたかったの?

私をキライになったの?


私は何も考えられなくて…
病院のバス停ベンチに座りこんだ。

もう涙も流れてこなかった。

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