恋風〜恋ってセツナクて風が心まで冷たくしちゃうの?
「 ほのか…待たせたね。
もったいぶっても仕方ないから、言うね。
明日婦人科に付き合ってくれないかな? 」


「 へっ?
それって…
もしかして…
なの? 」


「 かも…
彼氏、今日本にいないから…
一人で行くのが…
なんかこわくって…
いいかな? 」


いつもの倫子じゃない!
こんなに小さかったかな?
こんなに…。


「 もちろん大丈夫だよ。
ほのかがついていくから…
心配しないの。 」


このまま倫子を一人にしたくなかった。
一人にするのが心配になった私は
倫子を家に連れて行くことにした。


「 ただいま!!
今日は友達も一緒です! 」


パタパタと走ってくるママの足音が近づいてくる。


「 倫子ちゃんだぁ!
はじめまして、こんばんは。
どうぞ…
ほのかが友達連れてくるなんて嬉しい。
ゆっくりしてってね。 」


ママに微笑んだ倫子が
やっぱりいつもとは違っていた。



私がお風呂に入っている間。
ママと倫子が話をしている。
明日のことを相談しているみたいで…。


「 どんな結果が出ても
あなたらしくいてね。
私は倫子ちゃんの味方だから…
なんでも相談してね。
約束よ。 」


二人の声が止まるまで
そこにはいけなかった。

私には言えない声が
倫子に届くと思うから。



ありがとう、ママ。

私は子供ぽいけど、
やっぱり大人なママが大好きです。
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