恋風〜恋ってセツナクて風が心まで冷たくしちゃうの?
仕事もなんとなく終わらせて…
( 社長、ごめんなさい。 )
倫子が食事に誘われたけど食欲なんてないし、
そんな気分にもなれないし…で、
電車にゆられていた。


あっ!
このベンチ。
青葉さんとコーヒー飲んだところだぁ。

あの時は
私泣いていたんだ。
今日も泣きそうだけど…
泣かないようにしなきゃ


[ 入江さんな笑ってるのが、やっぱりかわいいですよ。 ]


自販機に
あの時と同じコーヒーがある。
私は迷わず買った。


あの青葉さんの言葉は、
私の力になっている。
泣かないように…。


「 こんな時間に女の子一人はあぶないですよ。 」


聞き間違えかと思った。
あまりにも青葉さんのことを考えているから、
青葉さんの声に聞こえたのかも。

その声に顔をあげた。
そこにはずっと考えていた青葉さんがいた。


私は、
その優しい笑顔に涙がこみ上げてきた。


「 はい!
今から帰ります。 」
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