恋風〜恋ってセツナクて風が心まで冷たくしちゃうの?
今日ほのかとの予定もなかった、久しぶりの休日。

いつも一緒にいたいけど、
たまには離れてもいいんだよね?
寂しいけど…。


ボクはバイクが好き。
ほのかを後ろに乗せて、
海岸通りを走ってみたいなぁ。

なんて
想像していた時に…


「 あっ!
ほのかだぁ! 」


ボクじゃない男と二人でいる。
しかも二人で来たことのあるカフェ。
すごく親しそうだ。


あれ?
紺野 縁( こんの えにし )だ!!

ボクの会社の同期…

あの二人知り合いなのか?

わからない…


ボクはずっと見ていた。
二人はボクに気が付かない。

なんか本を受け取り、
ほのかは嬉しそうにしている。

深々と頭を下げて、
二人は別々に歩き出した。


ボクは迷うことなく
ほのかのあとをつけた。

紺野から嬉しそうに受け取った本が気になって仕方ない。

落とせ!
念じていたら

ありゃぁ、
ホントに落とした。


はぁ?
結婚情報誌?
式場パンフレット?
紙袋から全てが落ちていた。


あわてている
ほのかが可愛かった。

全てを拾って歩き出した。

ほのかをたまらずに呼び止めた。


「 ほのか? 」

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