初雪恋〜あの日をもう一度君と〜
「ほら、行くぞ!」
「わ、引っ張んないでよ〜」
雪君は少し強引に私の手を引いた。
…だけど、怪我をした足の傷に気遣いながら保健室へと連れて行った。
◇◆◇◆
―ガラカラッ
「「失礼します」」
「あれ?先生いない…」
「マジかよ…。とりあえず…真白、そこに座れ」
雪君が指を指した先には椅子があった。
私は言われた通りに椅子に座った。
「えーっと…消毒液とバンソーコは…っと」
雪君は棚や引き出しを開けて探し始めた。
しばらくすると「あった、あった」と言いながら私の座る椅子の前に座った。
「…雪君が手当てするの?」
「なんだよ、俺じゃダメかよ…」
「う、ううん。そういう訳じゃないけど…」
「足!」
「へっ?」
「"へっ?"じゃなくて、足見せろって」
「あ、うん」