初雪恋〜あの日をもう一度君と〜
使った道具を棚に戻し終わると雪君は私に手を差し出してきた。
「ん…」
「えっ?」
「荷物!」
「え?あ……」
そう言うと雪君は私のカバンを強引に持ち上げた。
「雪君!?い、いいよ!重いよ?」
「全然、これくらい重くなんかない。それに…ケガ痛いだろ?」
「へ、平気だもん」
「嘘だな。本当のこと言え」
「うっ……」
な、なんで分かるんだろう?
ずっと一緒にいる、"幼なじみ"だから…なのかな?
「ちょっとだけ…」
「やっぱりな、素直にそう言えよ。……心配、するだろ?」
「ゴメンナサイ…」
「真白がケガしたの、俺のせいだし…悪かったな」
「ゆ、雪君は悪くなんてないよ!!私がもっと注意していれば……」
「いーや!俺が悪い」
「私が悪かったの!」
「俺!」
「私!」
「「………プッッ!!」」