初雪恋〜あの日をもう一度君と〜
私は試しに、"返信"のボタンを押してメールを打った。
――――――――――――――
あなたは誰なのですか?
真実とは何ですか?
――――――――――――――
送れるかなんて分からなかったけど、送信ボタンを押した。
『送信中―――送信しました』
「送れた…」
すると、すぐにメールは返ってきた。
――――――――――――――
我はそなたが良く知る人物であり、近くにいる。
だが、正体は明かせん。
真実とは、そなたが一番大切に想う者のことである。
我が次にメールを送れるのは初雪降る日、日付が変わる前。
最後に1つ。
真実はそなたの近くにある。
相手の姿に惑わされるな。
――――――――――――――
メールはそこで終わっていた。