初雪恋〜あの日をもう一度君と〜
「現れたな、怪人! レッドビーム!!」
「ピンクビーム!! ………キャアッ!」
そんなふうに2人で遊んでいるうちに、私はバランスを崩して転んでしまった。
「…髪飾り……!」
「真白ちゃん! 大丈夫!?ケガしてない?」
「…大丈夫…」
「良かった…」
「…でも、髪飾り…ぐすっ…………落ちちゃた……お気に入りだったのにぃ…ぐすん」
さっき転んだ衝撃で窓から髪飾りが落ちてしまった。
「窓から落ちたの?」
「……うん」
「髪飾りって…ピンクのお花でしょ? 大丈夫だよ!ほら、あそこに…」
雪君が指を指している方向を見ると窓から1メートルほど下に髪飾りが引っ掛かっていた。
「髪飾り! でも、あれじゃ取れない…」
「大丈夫! あれくらいの高さならボクが取ってくるよ」
「でも、危ないよ!?」
「平気、平気! すぐに髪飾り取ってきてあげるから待ってて」
「…ダメだよ!私が取りに行く!」