初雪恋〜あの日をもう一度君と〜
「キャーーーーーーー!!!」
思わず、ビクッとしてしまった。
「仕掛け、まだ先にあるみたいだな」
「えぇ〜!?」
「キャーー!! 通り魔よ!!」
「「えっ!?」」
部屋を出た少し先に女の人が倒れている。
「だ、大丈夫ですか!?」
「えぇ、なんとか…。腕を切られただけみたいだから」
女の人は左腕を右手で押さえながらそう言った。
「犯人の特徴とか分かりますか?」
「この中が真っ暗だから、犯人の特徴とかは分からないわ」
「そうですか…。真白、お前は救急車を呼んで係員さんに言って、ここを封鎖してもらえ!俺は、まだ近くにいるだろうから、通り魔を追う!」
「分かった!でも、どうやって外に…」
「非常口を探すんだ!途中退場のための扉がどこかにあるはずだ」
「分かった!雪君気を付けてね!」
「あぁ、真白もな!!」
雪君はそう言うと、先へ走って行った。
非常口…非常口………。
「あった!!」
数十メートル先に非常口らしき扉があった。
「すぐに人を呼んでくるので、待っていて下さいね」
「えぇ、お願いします」
私は非常口へ向かって全力で走って行った。