君がいるだけで…[番外編短編集]
「はぁ~、美味しかったぁ~!!!」


『ほんとに食べ切ったなぁ~。』


「ほんとに美味しかった!真尋くん、今日はありがとうね?」


『どういたしまして。でも、まだあるんだ。』


全ての料理を食べ終えて
すぐ帰るかと思いきや、

まだ何かあるらしい。


「もうお腹いっぱいで
さすがに入らないよー…?」


そんなことを言う私に、
ほんの少しだけいつもより真面目な顔をして真尋くんが言う。


『そうじゃなくて、』


「………?」


そこで真尋くんは言葉を止めて、

小さめの箱をテーブルの上に置いて
私の元にスッと差し出した。


「え、これ…」


『今日は結婚記念日、だろ。』


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