君がいるだけで…[番外編短編集]
「今年も3人で行くよね!?ね?朔也!?」


『ぅ、わっ!?いきなり何だよ』


ちょうど教室に来た朔也の腕を掴んでそう聞く。


いきなりだったからか
いつになく驚いている朔也はレアだ。


「だから!お祭りだよ、お祭り!ほら毎年行ってるでしょ!?」


『あぁ。今年は行かねーのかと思った。』


「何で…?」


きょとんとする私に朔也がクールに答える。


『だってお前、毎年朝から騒いでたじゃん。だから今年は行かないのかと思ったんだよ。』


その言葉と共に何故かデコピンされた。


「(地味に痛い…)」


『で、行くの?』


「…行くっ!」


『わかった。』


「わぁい!楽しみだね♪」


「でも今年は、
3人じゃなくなるかもね~?」


そんな美月の呟きは、
お祭りのことで頭いっぱいの私には
聞こえていなかった。


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