君がいるだけで…[番外編短編集]
「あ~っ、楽しみ♪」


『朝から忘れてたくせに。』


「もー、朔也うるさいよ~」


「はいはい、姉弟喧嘩しない」


「だって朔也がぁ~」


「まぁまぁ、お祭りのこと考えて授業頑張ろ?」


「うん!頑張るっ!」


『…単純。』


今度は朔也の言葉をスルーして、
お祭りのことを考えていた。


「(わたあめ、かき氷、りんご飴、やきそば、たこやき、あっ、後はきゅうりの一本漬けっ!)」


もはや午後の授業は集中出来ずに
さっぱり授業を聞いていなくて、

頭の中は何を食べるかでいっぱいだった。


色気より食い気だ。





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